【岡山市あて】制服の自由選択について要望しました
一般社団法人にじーずでは、2023年3月30日に岡山市教育長、5月10日に岡山市長に面会し、性別に関わりなく制服を選べる「自由選択制」の導入を求めて要望を行いました。
今回の要望は、一般社団法人にじーず、あしたプロジェクト、プラウド香川の3団体による「香川・岡山で制服自由選択を求める会」がChange.org上で行った署名活動の一環です。「求める会」では2022年12月にも香川県教育委員会、今年2月に岡山県教育委員会に署名をお渡ししています。岡山大学の中塚幹也教授(GID学会理事長)にも多大なるご協力をいただきました。
※岡山県への要望についてはこちらの記事をご覧ください。
話し合いの様子
・岡山市内の学校で制服がどうなっているか
制服(標準服)の現状について問い合わせたところ、要望した時点で市立小学校の約2割、中学校の約4割で女子スラックスが導入されているとのことでした(小中学校の約9割に制服がありました)。近年、制服のあり方はどんどん変わっているので、この数字もまた動いていく模様です。
女子スラックスの導入のみでは自由選択として十分ではないため、性別にかかわらず選べる/女子はスラックスが選べる/女子スラックスもない/標準服なし、など詳細がわかる調査の実施を打診しました。また、小学校については私服もOKな場所があり、それらもわかるような調査方法への変更をお願いしました。こちらは前向きにご検討いただけそうでした。
・HPなどでの情報公開について
制服の運用について情報公開を要望しました。現状では、各学校のHPがそもそも更新されていない、校長の名前も出ていないなどの状況がありました。話し合いを重ねる中で、校則を公開していく全国的な流れも含めて、前向きな方向で検討いただけそうでした。
・校長への情報提供
制服の自由選択制については、世田谷区や福岡市のように自治体単位で導入を決める場合もあれば、校長判断としつつも都教委のようにモデル校を設置し、自由選択を検討する場合の費用負担を自治体が行う場合などもあります。岡山市ではトップダウン方式ではなく校長判断を前提に、これまでにも校長会で情報提供を行っているとのことです。さらには、岡山中央中学校の「ボーダレス制服」の取り組みについては良い事例として冊子に盛り込んで周知しているとのことでした。
当団体としては、制服の悩みは切実で、今この瞬間にも苦しんでいる生徒がいる中では「5年後にできれば良い」ではスピードとして遅すぎること、学校ごとでは教員も悩んでしまうため、良い事例をモデルケースとしてさらに広めてほしいことなどをお伝えしました。
服装の選択肢が増えることは、LGBTの子ども・若者に限らず、全ての人の選択肢が増えることです。マイノリティの話だと狭く捉えるのではなく、昨今行われている校則の見直しや公開、子どもの意見表明の尊重などと同じで「自分の大切なことは自分で決める」「安心して学ぶ場所を保証する」ことと繋がっています。今回、岡山市教育委員会のみなさんと意見交換を行い、向かっている方向、目指したいことは同じなので「いつか」ではなくいかに早く実現できるかが頑張りどころだと感じました。
今後も引き続き、学校が安心して通える場となるように働きかけを続けていきます。
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